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2019-10-17から1日間の記事一覧

丸谷才一 『輝く日の宮』(講談社)

『源氏物語』の前半にある『薄雲』の巻で、前の中宮・藤壺は37歳の美しい盛りにあって死の床に就いている。そしてしだいに途切れがちになる意識の中で、かつてあのように自分を慕ってくれた源氏への思いがよみがえる。「あの若い日に、局の御簾や几帳に紛れ…