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オリヴァー・サックス

オリヴァー・サックス 『火星の人類学者』(ハヤカワ文庫NF)2/2

本書のタイトルがとられている「火星の人類学者」とは、自閉症でありながら動物行動学を学んで博士号を取り、コロラド州立大学で教えている女性・テンプル・グランディンの話である。彼女は自閉症者として、人の心や見方に対する共感が不得意だ。しかし知能…

オリヴァー・サックス 『火星の人類学者』(ハヤカワ文庫NF)1/2

作者オリヴァー・サックスは、大ヒットした映画『レナードの朝』の原作を書いたコロンビア大学の神経学・精神医学教授。映画では彼しかできないだろうというロバート・デ・ニーロの演技力に脱帽した。脳の小さな部位を病むということの、一般人には想像もつ…

オリヴァー・サックス 「妻を帽子とまちがえた男」(早川書房)3/3

プルースト的なるもの p269-72 人間には「内なる旋律」や「内なる場面」がある。つまり心と記憶に「プルースト的なもの」がある。てんかん患者には発作時に追想が起きやすい人がいるが、その患者の大脳皮質の特定場所を刺激すると、たちどころにそういう「…

オリヴァー・サックス 「妻を帽子とまちがえた男」(早川書房)2/3

誠実 p159-60 失語症患者は、まったく単語を理解できなくても相手が言っていることがわかることが頻繁にある。それは、自然な発話とは単語のみで成り立っているのではないからである。話そうとする内容のみで成り立っているのではないからである。発話は口…

オリヴァー・サックス 「妻を帽子とまちがえた男」(早川書房)1/3

失認症 p39-42 失認症患者Pがいる。彼は妻の顔の特徴を言うとき、タテ・ヨコ・奥行き・凹凸の深さなど、帽子の特徴を述べるように言う。彼に近親者の写真を見せるとなにか抽象的な判じ物かテストをやらされているときのような態度を見せる。妻の顔写真を見…