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グレアム・グリーン

グレアム・グリーン 「事件の核心」(ハヤカワepi文庫)

p27 市民を疑うことを仕事とする探偵スコービーは、それにもかかわらず、晴雨計のほかの針が全部「暴風雨」のほうへ回ったずっと後まで「晴天」を指している、遅れがちな針のようだった。疑いは彼にとって真実の「詩」であったのだが、彼はよく女にモテる男…

グレアム・グリーン 「情事の終わり」(新潮文庫)

p137 あの頃が最もひどい時代だった。想像すること、イメージにおいて考えることはわたしの職業だ。一日に五十度も、そして、夜半に目をさませばたちまち、幕が上がって芝居が始まる。いつも同じ芝居、故意のたわむれをしているサラ、わたしと彼女がしたの…