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司馬遼太郎

司馬遼太郎 「微光の中の宇宙(私の美術観)」(中公文庫)4

須田国太郎 p164 わが国の地理環境は色彩感覚の上で特殊といっていい。空気が素直に太陽の光を透さず、多くの場合、水蒸気が気色の色彩の決定に重要な要因をなしている。ヨーロッパなどの乾燥した地理的環境の国々とはまったく異なるのだ。 須田国太郎の『…

司馬遼太郎 「微光の中の宇宙(私の美術観)」(中公文庫)3

ゴッホ p129 ゴッホは精神病学の研究対象になったし、確かに精神病学はゴッホだけでなく、多くの天才の言動を追跡することによって、天才と狂気の類縁性を見いだしていた。天才にしばしば見られる精神病的傾向の指摘は、なかば常識化されているともいえる。…

司馬遼太郎 「微光の中の宇宙(私の美術観)」(中公文庫)2

空海 p75 われわれは、京都の教王護国寺(東寺)の仏たちを、ただの彫刻と見てさえ、その造形の異様さに、人間の空想力というものはこれほどまで及ぶのかと呆然とする。しかもそれが単に放恣な空想力だけでつくられたものでなく、その内面に緻密な思想があ…

司馬遼太郎 「微光の中の宇宙(私の美術観)」(中公文庫)1

p21 戦前から戦後にかけて、大阪などの油絵の塾は、学校とか塾とかは称せず「洋画研究所」という看板をあげるのがふつうだった。最初そういう看板を見たとき、なにか誇大表示に似た感じを受けた。絵具会社での化学としての研究所ならともかく、油絵の画塾が…