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宮崎市定

宮崎市定 『西アジア遊記』(中公文庫)2/2

十字軍はアラブの高度文明をねたんだローマ法王の国家的テロである p220-1 イスラムの諸帝国は、いかにイスラム教を信心する念が深かったとはいえ、他宗教に対する態度は後世史家の指摘するごとく熱狂的ではなく、むげに他宗教を迫害する行動には出なかった…

宮崎市定 『西アジア遊記』(中公文庫)1/2

オスマントルコでは、白人の地位は黒人とあまり違わなかった p41 トルコ共和国 オスマントルコの近衛兵は主としてバルカン地方の白人傭兵で組織していた。ちょっと考えると、ヨーロッパの白人が甘んじてトルコ王室の傭兵となって、これに忠義を尽くしたのは…

宮崎市定 『中国史・下』(岩波文庫)2/2

第三篇 近世史 3.元 4.明 広い中国で反乱を起こすには、大運河を動き回る運送業者の情報網が欠かせなかった P164−5 元の末期、揚子江以南に蜂起した群雄は、後に明の太祖となる朱元璋もその一人だが、ほとんどが当時国家専売だった塩の密売業者である。…

宮崎市定 『中国史』(岩波文庫)1/2

歴史学に多少興味がある人なら一週間程度で通読できるように書かれた中国史の概説書。古代から最近世までが平易な文章で論旨明解に書かれている。 いわゆる京都学派の中心にいた著者は冒頭の総論で「歴史は客観的な学問であるから、誰が書いても同じ結果にな…