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木村敏

木村敏 『異常の構造』(講談社現代新書)

「異常者」の目印は「常識」の欠落 p93-5 ごくありふれた精神分裂病の患者では、「常識の欠落」は患者自身によって経験されるよりも、周囲の人物に奇異の念をいだかせるような「他覚的症状」としてあらわれてくる。 小さい時から親に口答えひとつしない、す…

木村敏 「時間と自己」(中公新書)2/2

p123 鬱病親和的な人は、身近な共同体の範囲内では伝統的で保守的な行動様式を示す。彼らは流行の尖端を行く新奇な服を身につけないといわれるが、彼らはまた、時流に逆行してまで古風な服装を身につけることもしないだろう。彼らの自己同一性は、共同体の…

木村敏 「時間と自己」(中公新書)1/2

木村敏は、ウィキペディアによれば、中井久夫、安永浩らとともに、日本の精神病理学研究の第二世代を代表する人である。「ミュンヘン留学中に書かれた処女論文『離人症の現象学』によって木村の仕事はまずヨーロッパで注目を浴びた。その後「あいだ」を軸に…