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森鴎外

森鴎外 『大塩平八郎』(昭和出版社 鴎外作品集第5巻)

天保8年(1837年)、大坂町奉行所の与力・大塩平八郎は、米の値段が騰貴し、貧民が難渋しているときに乱を起こした。この暴動の原因はただ一つ、飢饉である。 天保3年(1832年)頃から天候が長期的に不順になり、ひどい不作が続いた。天保7年の作…

森鴎外 『阿部一族・堺事件など』(昭和出版社 鴎外作品集第4巻)

この巻には、ほかにいくつかの短編が入っている。その一つ『羽鳥千尋』では、羽鳥という青年に私淑され、書生として居候させてくれと頼まれる(鴎外自身らしい)「私」の、小学校以来の大秀才ぶりが詳しく書かれている(p63-4にかけて)。鴎外のことだから…

森鴎外 『青年』(昭和出版社 鴎外作品集第3巻)

日本が近代化して半世紀、新しい文学を新しい頭脳で開こうとする若者の芸術論と、時代などでは変わらない恋ごころが、どちらも正面から扱われる。鴎外48歳、1910年の刊行。漱石の『三四郎』(1908年、42歳)に大いに触発されて書いたものらしい…