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池谷祐二

池谷祐二 「単純な脳、複雑な私」(朝日出版社)2/2

僕らにとって「正しい」という感覚を生み出すのは、「どれだけその世界に長くいたか」というだけにすぎない p112 僕らはいつも、妙なクセを持った目でこの世界を眺めて、その歪められた世界に長く住んできたから、もはや今となってはこれが当たり前の世界で…

池谷祐二 「単純な脳、複雑な私」(朝日出版社)1/2

私たちの脳細胞は、つね日頃たいした仕事をしているわけではない。脳細胞一つ一つの仕事は料理旅館の庭にある鹿威し(ししおどし)のようなもので、水源から水が入ってきて竹の筒が一杯になると重力の作用で筒が傾き、筒の下の石鉢などに一挙に放水する・・…