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高橋和巳

高橋和巳 『憂鬱なる党派』(新潮文庫)2/2

この小説は、『憂鬱なる党派』という題名にふさわしく、読んでいて本当に憂鬱になる。西村という主人公と6、7人の友人たちが登場するが、彼らは全員が京都大学出身の学生運動家だった。そして、アメリカに逃避して心理学者になる青戸とマスメディアに就職…

高橋和巳 『憂鬱なる党派』(新潮文庫)1/2

1965年、著者34歳のときの作。1962年『悲の器』で登場し、63年『散華』、64年『我が心は石にあらず』、65年『邪宗門』と『憂鬱なる党派』を書いた。71年に直腸がんで亡くなるから作家として活動は10年にすぎないが、倒れるまでの創作意…

高橋和巳 『日本の悪霊』(河出文庫)2/2

付録対談 <大いなる過渡期の論理> VS三島由紀夫 この本には、「お宝」のような付録として、三島由紀夫と高橋和巳の大学紛争をめぐる対談が収められている。初出は雑誌「潮」の1969年11月号らしいから、三島の自殺の1年前に行われたもので、三島と高…

高橋和巳 『日本の悪霊』(河出文庫)1/2

私たちの世代は、大学内で「闘争」することで、世界という、「形」のない壁への抵抗に初めて、とても稚拙ながら「形」を与えることができた、と思っている。この小説前半部では、議論の前提となる単語ががきちんと定義されていない「全共闘」の典型的なアジ…