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TVから 「ベビーフェースの警視庁公安部長」

 去年の三月末、元警察庁長官が銃撃された事件の公訴時効が成立したことを受け、警視庁公安部が「オウム真理教のテロ」とする捜査結果を発表していた。犯人を特定できていないのに、なぜ教団の犯行と発表できたのか。喧嘩に負けた金持ちの子供のような公安部長のベビーフェースとともに、負け惜しみの恨み言が面白かった。夕飯を食べながら、この国の警察トップがひよわな色白・丸顔で、それが紅潮していくのを見て、醜さに酒がまずくなった記憶がある。
 警視庁公安部はイギリスのMI 6やイスラエルモサドのような機関だろう、建前としては。そこが、証拠をつかめないことを公言しながら「われわれは犯人を特定している」と発表するのは、自分の顔に恥のペンキを真っ赤に塗りたくる行為そのものである。これで公安部長の首が即刻飛ばなければ、警視庁はガバナンスのまるで効いていない仲良し官僚幼稚園である。
 一年後の今年五月十二日、オウムは東京都と池田警視総監を相手取り、 損害賠償五千万円の支払いや謝罪文の掲示などを求める訴えを東京地裁に起こした。法論理的には間違いなく初めから警視庁の負けである。人民裁判傾向の中でプロの裁判官は及び腰をどこまで見せず、法は法であるとの論理を貫けるか。
 追記(2013年1月25日)
 数日前、東京地裁で警視庁が、当たり前ながら全面敗訴した。損害賠償金の支払いと謝罪文の掲出まで命令された。検察庁OBが「あんなことは内部の捜査失敗の愚痴にとめておけばよかったものを・・・。ちゃんとした裁判になるわけがなかった」と警視庁と東京都を冷笑していた。
 あのときの色白・丸顔の、いかにも弱そうな公安部長はどこに転任しているのだろう。この裁判費用と謝罪文掲出の費用は誰が出すのだろう。