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2012-07-12から1日間の記事一覧

安部公房 「箱男」(新潮文庫)

いささかお手上げの小説だ。全部がメタファーというのはわかる。この世が生きるに値しない、主人公が世界と親しむ接点も本来はない、ということもその通りである。一枚の段ボールがその断絶の象徴として描かれている。段ボール箱以外に「この世」らしいもの…