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2020-03-01から1ヶ月間の記事一覧

村上春樹 『職業としての小説家』(新潮文庫)2/3

小説を書くのはどこまでも個人的でフィジカルな営み p193-6 小説家の基本は物語を語ることです。そして物語を語るというのは、言い換えれば、意識の下部に自ら下っていくということです。心の闇の底に下降していくことです。大きな物語を語ろうとすればす…

村上春樹 『回転木馬のデッドヒート』(講談社文庫)

子供がスポイルされるということはどういうことなのか。それを調べる場合、親が普通の職業についている女の子を調査対象にすると、数が大きすぎるので得られる結論は深度が浅く、女性週刊誌の読者アンケート結果みたいなものになりやすい。 そこで村上は「有…

村上春樹 『やがて哀しき外国語』(講談社文庫)

村上春樹は1991年の初めから2年半、ニュージャージー州のプリンストンに住み、プリンストン大学の東洋文学科で、半分研究学生のような半分教員のような生活をしながら、長編小説を書いていたようだ。どの作品か調べればすぐにわかると思うが、それはたぶん『…