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小田実

小田実 「大地と星輝く天の子」 2

下巻p41あたり アテナイ市民は、冷徹な「リアリスト」である民主政治家、貴族主義の貧乏貴族からその息子の新世代市民、靴屋の親子、市場ぶらつき老人といった「サルのような民衆」までソクラテスに死刑という石を投げる。ソクラテスは「諸君が有罪と決めた…

小田実 「大地と星輝く天の子」 1

高校二年だったか、国語の教科書に小田実の『何でも見てやろう』があった。田舎者の私を初めて外に連れ出し、歴史という人の営みの総体を考えさせてくれた本である。二千五百年前、世界文明を圧倒的にリードして近代以降の人間の基礎概念を打ち立てたギリシ…