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2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

日高敏隆 『動物という文化』(講談社学術文庫)

クラゲやサンゴ、イソギンチャクといった腔腸動物よりも少し進化が進んだ扁形動物(ゴカイ、サナダムシなど)以上の動物では、発生の途上で中胚葉という組織が生じる。腔腸動物までは皮膚などになる外胚葉と消化器・呼吸器などになる内胚葉の二つだけである…

日高敏隆 『ホモ・サピエンスは反逆する』(朝日文庫)

著名な生物学者日高氏は養老氏とは少し違った意味で話がよく飛ぶ人である。最終ページに近いところに、生物進化のとても面白い話があった。 p253-4 たとえばガマガエルは1万ぐらい卵を産む。親と卵は遺伝的に全部閉じた輪になっているから、卵がかえれば全…

日高敏隆 『生き物の世界への疑問』(朝日文庫)

最終章に近いところで、これまでさんざん侮られてきたラマルクの獲得形質遺伝説と、今や完全に進化論の定説になった突然変異・自然淘汰説は、実は言われているほど違わないのではないかという興味深い考え方が示されている。 p315-6 生物の持つ遺伝的な性質…

ユヴァル・ノア・ハラリ 『21 Lessons』(河出書房新社)4/4

ベーシックインカム社会にむけて、若い人全員にのしかかるプレッシャ― p340-1 マルクスが1948年に出した『共産党宣言』には「確固たるものもすべて、どこへとも消えてなくなる」と宣言している。もっともマルクスとエンゲルスは、主に社会構造と経済構…