アクセス数:アクセスカウンター

宮部みゆき

宮部みゆき 『ソロモンの偽証』(新潮文庫)

なんとトルストイ『戦争と平和』よりも長い学園内法廷ドラマ。6巻もあるが、『戦争と平和』よりも格段に読ませる。『モンテ・クリスト伯』のような勧善懲悪的予定調和のばかばかしさもない。 ある中学校でクリスマスの朝、一人の2年生の無残な校舎屋上から…

宮部みゆき 『我らが隣人の犯罪』(文春文庫)

短編集。表題作は『オール読物』推理小説新人賞受賞作。 父親以外の男性から精子を提供されて生まれた少年が物語を支えている。タウンハウスの隣家に、散歩に行けないストレスでわめきまくるチンを飼い、脱税をしまくっている夫婦がいるのだが、少年とその叔…

宮部みゆき 『理由』 朝日文庫

秀作だ。ローン返済に行き詰まったタワーマンションで、4人の死体が発見される。1人はベランダからの転落死で、残りは何者かに刃物で殺されたようだった。当初、4人は家族だと思われていたが、捜査が進むうち、実は他人同士だったことが明らかになる。他人の…