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2013-11-01から1ヶ月間の記事一覧

ガルシア・マルケス 『誘拐の知らせ』(ちくま文庫)

麻薬輸出国コロンビアの、国家としての混乱を深層から描いたエンタテインメント小説。麻薬シンジケートによる政府要人の誘拐によって背面から揺さぶられ、最大の麻薬消費地・アメリカからは正面切っての貿易断絶圧力を受けて、コロンビアの若い熱血大統領の…

内田 樹 『死と身体』(医学書院)2/2

p159−62 「殺人はなぜいけないのか」と問う人間 だいぶ前ですが、テレビ番組で、ある中学生がそこにいた知識人に向かって、「どうして人を殺してはいけないのですか」と質問したところ、誰もそれに対して納得のいく答えができなかったということがありまし…

内田 樹 『死と身体』(医学書院)1/2

P17−8 統合失調症の原因の一つは、母子間のメタコミュニケーションの不調にある 私たちはふだんコミュニケーションの現場で、メッセージのやり取りと同時にメッセージの解読の仕方のついての「メタ・メッセージ」のやり取りをしている。 メッセージとメタ・…

グレゴリー・ロバーツ 『シャンタラム』(新潮文庫)2/2

中巻 p87-8 プロとして法を犯している“ストリート・ピープル”――闇商人どもが、その陰謀と詐欺の入り乱れるネットワークの中に私を受け入れてくれたのには、いくつか理由がある。なかでも重要だったのが私が「白人」だったということである。かつて彼らを牛…

グレゴリー・ロバーツ 『シャンタラム』(新潮文庫)1/2

養老孟司が毎日新聞「2012年の三冊」に挙げていたエンタテインメント小説。インドのスラムとヨーロッパ、アラブの犯罪者世界の混沌を書いた二千ページになろうとする大作だ。二○一一年初訳の近作である。 ヘロイン、暴力、拷問、殺人、スラムの小屋にさえ入…

池田純一 『ウェブ文明論』(新潮選書)2/2

p283−7 ウェブによる社会運動の「ゲーム」化 一部のアメリカ嫌いの人にとってはあきれ果てたこととも言えるが、いまアメリカでは、社会体制・政治体制の根幹である共和制の「リパブリック=徳」ということが議論されている。なにかと言えば 「徳=アメリカ…

池田純一 『ウェブ文明論』(新潮選書 )1/2

「ウェブはもはや一つの文明である」という仮説を著者はたてる。そして、そのウェブの機能を毎日毎日、前に前に進めていくアメリカ社会の技術の深層流を、基本的には肯定的に描く。アメリカ好きの人は下の「あとがき」にあった一節に共感を覚えるだろう。 p…

多田富雄 『生命をめぐる対話』(ちくま文庫)2/2

p217−9 VS 中村桂子(生命誌研究者 理学博士) 「超システムとゲノムの認識学」 多田 生命を還元論で考えて精密機械と片づければ、ある種の人々はそれでいいのかもしれないけれど、生命現象にはそうじゃない部分があります。昔は、あるレセプター(受容体)…