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2015-11-01から1ヶ月間の記事一覧

長谷川 宏 『日本精神史・上』(講談社)2/4

第十二章 浄土思想の形成 平安中期になって インド・中国由来の浄土思想は日本太古の汎神思想と溶け合った 京都府の南部、木津川市にある浄瑠璃寺は、宇治川のほとりにある平等院鳳凰堂が往時の都会風の華やかな美しさをたたえて「里の極楽」と呼ばれるのに…

長谷川 宏 『日本精神史・上』(講談社)1/4

毎日新聞の書評欄にあったなんとも大上段に振りかぶった書名が気になった。毎日のこの書評には、上古・上代から江戸時代まで多くの文献が引用されているがすべて分かりやすい現代語訳になっているとあり、そこに惹かれた。著者・長谷川宏氏は東大哲学科を出…

ラザフォード・オールコック 『大君(タイクーン)の都』上巻(岩波文庫)

幕末、初代駐日イギリス公使を務めたラザフォード・オールコックの滞日記録。高校の日本史教科書にも出ていた。大君とは徳川将軍のこと。1859年から1862年までの、江戸における政治外交情勢と国民生活の様子が、絶頂期を迎えつつあった大英帝国の外務官僚の…

渡辺茂 『鳥脳力』(化学同人)

ハトはモネとピカソを弁別できる p130−2 鳥の多くは視覚動物だ。ヒトも優れた視覚動物だが、じつは哺乳類全体からみると視覚優位の動物は少数派である。 ハトが視覚認知に優れていることを示す数多くの実験的研究がある。ハトは訓練すれば、単に図形や色を…

ブレイクモア 『脳の学習力』(岩波現代文庫)

めざましい進歩をとげつつある脳科学が、大人、子供、脳神経関係に障害を持つ人、持たない人を問わず、学習と教育にどのように関わることができるかを、脳のメカニズムの具体的な例をあげながら示した本である。「子育てと教育へのアドバイス」というサブタ…