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2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

シュテファン・ツヴァイク 『ジョゼフ・フーシェ』(岩波文庫)2/2

p329-32 1815年、エルバ島を脱出しパリに凱旋した「100日天下」当時のナポレオンは、運命の回り合わせで名前だけが皇帝であったにすぎなかった。しかるに彼の傍らにいるフーシェは、まさにこの時代こそ、あぶらの乗った最中だった。刀のように鋭い切れ味を…

シュテファン・ツヴァイク 『ジョゼフ・フーシェ』(岩波文庫)1/2

大革命時代のフランスに興味のある人ならジョゼフ・フーシェという名前は聞いたことがあるかもしれない。あるいはタレーランやメッテルニヒといった一筋縄ではとてもくくれない権謀術数の外交家にちかい人物ではなかったかと、それくらいのぼんやりした記憶…

シュテファン・ツヴァイク 『三人の巨匠』(みすず書房)2/2

ディケンズ ディケンズの作品は伝統の中に安住しようとする イギリス国民の無意識の意志が芸術と化したものである p59-61 イギリスという国の伝統は、フランスがフランス人に対するよりも、ドイツがドイツ人に対するよりも、微細な血管の網目をとおして、あ…