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2020-08-01から1ヶ月間の記事一覧

大岡昇平 『武蔵野夫人』(新潮文庫)

『武蔵野夫人』は1949年に『俘虜記』を出した翌年の作品。大岡昇平はフィリピンのミンドロ島で昭和21年1月に米軍の捕虜になった。そのあと捕虜収容所でひどい扱いを受けると思っていた大岡は、「国家間の戦争としては日本は敵であるが、米国は日本人…

丸山真男 『ウェーバー研究の夜明け』(座談集第八巻・vs安藤英二)

p198-9 僕(丸山)は、唯物史観も唯物史観によって説明されなければならないと、昔あなたに言ったことがありますね。なぜ僕がそういうマルクス自身を相対化する目を持ったか、ということになると、むろん生まれながらの懐疑主義者だといえばミもフタない話…

日高敏隆 『僕の生物学講義』(昭和堂)

社会とは何か p114-7 大学生の頃に、ぼくの先生が『現代人間学』という本をみすず書房から出すことになった。その中で社会のことについて書くので、ぼくに「動物の社会・人間の社会ということで一章を書いてくれ」って言われたんです。 でもそもそも「社会…