アクセス数:アクセスカウンター

2018-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ユヴァル・ノア・ハラリ 『サピエンス全史』(河出書房新社)2/7

上巻 第2章 言語による虚構の獲得が協力を可能にした p35-50 ネアンデルタール人は1対1の喧嘩には強かったが 情報がモノを言う集団の戦争には弱かった 7万年前から3万年前の間に、たまたま遺伝子の突然変異が起こり、サピエンスの脳内の配線が変わったらし…

ユヴァル・ノア・ハラリ 『サピエンス全史』(河出書房新社)1/7

昂奮しながら本を読んだのは久しぶりだ。 原著には a brief history of humankind(概説人類史)という副題が付いているが、内容を正しくいえば、日本語副題のとおり「文明の構造と人類の幸福」である。数年前に本書が出たことは知っていたが、サピエンスの…

夏目漱石 『それから』(角川 漱石全集7)

『それから』は1908年作『三四郎』の翌年に書かれた。だから『それから』は小川三四郎の人生がそれからどうなったかを描いたものであるという人がいる。が、これはまったく間違っている。両作品は牛と馬ほどに違うことを書いている。 まだ江戸時代である…

最相葉月 『絶対音感』(新潮文庫)

絶対音感とは、ごく簡単にいうと、例えば440ヘルツに調律されたピアノのA音(ラの音)を基準にして、そこからすべての音を正確に聞き分けられ、楽器でも声でも再現できる能力のことだそうだ。完璧な絶対音感を身につけた人は、街中のさまざまな雑音の中か…