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フィリップ・ボール

フィリップ・ボール 『かたち』(早川書房)3/3

生物の「かたち」の多様性は、同じ語彙――生物なら化学物質――を与えられても全く異なる文学が出来上がることに似ている。 p225−6 あのラドヤード・キップリングによれば、シマウマのシマ模様は、実はカモフラージュとして「有用」で、サバンナの中で丈の高い…

フィリップ・ボール 『かたち』(早川書房)2/3

生命現象とは「化学物質の絶え間ない離散集合」のことである。 p159 当然だが、生命はすべて究極的には分子の相互作用から生まれている。その意味で、化学作用は生物発生の根っこにあるものだ。しかし、ネオダーウィニズム――生物のミクロとマクロが混ざり合…

フィリップ・ボール 『かたち』(早川書房)1/3

一つの球形の有精卵から、アリやクラゲやネズミやクジラやヒトの、まったく違う「かたち」はどうして生まれるのか。「どうして」とは、「どのようにして」と「なぜ」という二つの意味においてである。 p27 昔の自然哲学者が自然の中に複雑性を見出したとき…