アクセス数:アクセスカウンター

ロレンス・ダレル 『ジュスティーヌ』

 学生時代と1980年に続いて3読目だが、今度は独特の心理分析や都市と文明の描写が難解すぎて読めなかった。70年と80年にも難しかったが、ついていこうとする気構えだけはあり、身体で理解しようとする突進力で読み進んだ。今回それができなかったのは、年齢のせいで気難しくなってややこしい言い方は飛ばし読みの癖がついてしまったのか。それもあるが、63歳から幸福な8年間を共に過ごした妻が死んでしまったことが第一の原因ではないか。「他人の切実な愛はもうどうでもよくなってしまった」のだ、きっと。