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内田樹・白井聡 『日本戦後史論』 朝日文庫

内田樹 ある国の中にあるカウンターカルチャーって、その国と政治的に対立している国からすると、唯一の「取り付く島」なんですよ。だから、外交的に言うと、どんな国にも反権力的な言説とか芸術があった方がいいんです。ですからアメリカの場合、あれだけでかくて人口も多いわけですから、カウンターカルチャー側に立つ人も多いわけですね。ベトナム戦争から後のアメリカが、それでも国際的な威信をあまり失わずに済み、世界中のイノベーティブな若者たちを結集することができたのは、アメリカ国内に反権力文化、カウンターカルチャーが数多くあったからでしょう。